book375(「勝手に判断するな」という悩ましいアドバイス)
■勝手に判断されると確かに困るけども、、、。
上司の判断を待たずに何らかの仕事を行うと、ときに「勝手に判断するな」と怒られることがありますよね。
自分自身では「こうすれば周りの人に喜んでもらえるだろう」と先読みして仕事に取り組んだけれども、結果的に怒られる結果を招いた。
自分としては「良かれと考えてやったのに、、、」と思うでしょうし、上司としては「もう、勝手なことをして、、、」と思うのでしょう。
この場合、どちらにも一理あるわけです。
仕事は指示に基づいて行うべきものではありますが、指示されていないことでも自主的に考えて実施すべき仕事もたくさんあります。
「言われていないことはするな」と言いながら、「もっと自主的に仕事をせよ」と言う人もいますよね。
「一体どっちなんだ、、」と。
■「統率」と「自主」の狭間。
上記のような悩みは、端的に言い変えれば「統率と自主のせめぎ合い」です。
組織の構成員はキチンと統率されないと、力を発揮するどころか、ときには有害な結果を生み出す。しっかりとリーダーが統率してこそ組織は結果を生むものです。
しかし、リーダーだけが意思決定する組織になると、これはこれで不都合です。何かを決めるときにはリーダーの決裁が必要ですから、リーダーの存在がボトルネックになるのですね。それゆえ、組織の構成員が自主的に考え、行動し、結果を生み出す必要があるでしょう。
ところが、上記の統率と自主はどうしてもトレードオフになりがちです。
しっかりと統率しようとすれば、どうしても自主性が損なわれますし、一方で、構成員が自主的に動くように環境を作れば、どうしても統率が損なわれます。
それゆえ、自主というアクセルと統率というブレーキをどの程度で踏み分けるかがキモなのですね。もちろん、客観的に答えが出る場面ではありません。
ただ、「勝手に判断するな」とか「言われていないことはするな」という注意が好ましくないことは確かです。
統率と自主を左右するような発言は慎重に選ばなければいけないでしょう。
