book372(6ヶ月雇用されてから雇用保険に加入する??)
■「6ヶ月の雇用見込み」という意味。
雇用保険に加入するときの条件として、「6ヶ月以上にわたって雇用される見込みがある」という条件がありますね。以前は1年以上でしたが、最近になり法改正され、1年が6ヶ月に短縮されました。
ただ、この「6ヶ月以上にわたって雇用される見込みがある」という条件を現場にあてはめるには、雇用の「見込み」があると会社が判断できなければいけませんよね。
例えば、どこかの企業で、離職者の多い部署があり、平均的に3ヶ月から4ヶ月程度で辞める人が多いという事実があるとしましょう。なお、人事の担当者はこの事実を知っていると想定します。
こんな環境だと、「入社しても3ヶ月から4ヶ月程度で辞めるのだろうから、6ヶ月以上の雇用見込みはないよね」と考えるかもしれませんね。その結果、雇用保険には加入しないと結論を出したりするわけです。
そして、実際に雇用保険に加入するのは、実際に6ヶ月以上雇用されたことを確認してから手続きを行うのですね。つまり、入社から6ヶ月を経過した時点で雇用保険に加入するという流れです。
確かに、この企業では、離職者が多いために、6ヶ月以上の雇用を見込むのは難しいのかもしれません。そのため、6ヶ月にわたって"実際に雇用されたことを確認してから"雇用保険に加入するのでしょうね。
■「見込み」と「実績」は違う。
しかし、「見込み」という言葉の定義を狭くしすぎているのではないでしょうか。
雇用保険に加入するには、「6ヶ月以上にわたって雇用される見込みがある」という条件があることは確かです。
ただ、この場合の「見込み」という言葉の定義は緩いのです。
つまり、「6ヶ月以上にわたって雇用される見込みがある」とは、「6ヶ月以上働くことを単に想定できる」という程度で足りるのですね。もっと言えば、希望的な観測でも足りるとも解釈できます。
雇用期間を定めずに雇用契約を締結すれば、その時点で「6ヶ月以上にわたって雇用される見込みがある」と考えても差し支えないぐらいです。
雇用保険は公的保険であり、また国民皆保険という方針のため、「来る者拒まず」という前提で運用されているので、「見込み」の定義を「確実に6ヶ月以上にわたって勤務するだろう」という厳格なものにして、雇用保険に加入することを阻むようなことはしないはずです。
ましてや、「実際に6ヶ月勤務してから雇用保険に入る」などという運用を想定しているとは考えれません。
ゆえに、平均的に3ヶ月から4ヶ月程度で辞める人が多いという事実があったとしても、6ヶ月以上にわたって勤務する人も中にはいるのでしょうから、ここで働く人は「6ヶ月以上にわたって雇用される見込みがある」と判断して差し支えないわけです。
