book 12(フルコミッションの雇用契約)


1件成約あたり、○○%の報酬というフルコミッション営業という働き方。
営業職などでは、少なからずあるようです。

やればやるだけ報酬が増えますので、デキる人にはこの上ないシステムなのかもしれません。


では、営業は全てフルコミッションで、というのは難しいでしょうね。
労働基準法では、生活に必要な限度での賃金は支払わなければいけない。
つまり、完全歩合給を採用するとしても、一定程度の基本給(みなし労働時間によって計算した賃金など)は支払わなければいけない。


しかし、当事者間で合意のもとに、完全歩合給での契約を締結したならば、その労働契約は有効です。
労働契約といえども、「契約」ですので、その内容は当事者が自由に決めることができます(契約自由の原則)。


ただ、「労働基準法は強行法規であり、当事者が納得しても、ダメだ」との解釈もあろうかと思います。確かに、労働契約よりも労働基準法が優先されるという点については、間違いありません。
しかし、当事者が納得の上に締結した契約ならば、当事者に不利益は無いはずです(強引に契約したものは、当然ながら有効ではありません)。
ならば、労働基準監督署も一概に禁止とは言えないでしょう。嫌な顔はされるでしょうが。

フルコミッション契約は、契約上は有効。だが、労働基準法上は、認められない。

グレーな判断になってしまいますが、ポイントは「労働契約における当事者の合意」です。