2008/02/27号 【実験しない実験】

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平成20年2月27日発行
頭脳エクササイズ型メールマガジン

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<第017号>
山口 正博
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社会に存在する知識と思考を、知恵という形に変え、
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私は、「企業年金・退職金制度の設計」を専門にしている社会保険労務士兼
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何気ない日常から知恵は生み出され、それは常に私達を力強く支えてくれます。
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「知識の時代」から「知恵の時代」へ。常に頭を動かし続ける皆様のために
配信させていただきます。

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■皆さんは、中学時代に、ミョウバンの結晶作りをしたことがあるはずです(小学校でもするのでしょうか)。


ミョウバンを溶かした水溶液が入ったビーカーに、糸を垂らして、
1週感から2週間置いておくと、糸の先に氷砂糖のような結晶が出来上がります(うまくできると、大きな結晶になります)。

溶解度曲線などの概念も習いました(懐かしい)。

また、音叉を使って、水面を波立たせる実験の記憶もあるでしょう。

学校では、実験をする前に、学習をします。
「何の実験か。どんな材料を使うのか。どんな手順で行うのか。
どんな結果になるのか」ということは、理科の教科書に記述されています。
私たちは、これらの事柄について、すべて実験前に把握しています。



■ならば、これらの実験は、実験でしょうか。


私にとって、実験とは、「仮説を前提にした試み」であると定義しています。
つまり、結果が分からないけど、何かやってみて、何らかの結果を導くのが
実験であると考えます。

この考えに従えば、「ミョウバンや音叉の実験は、実験ではない」ということになります。



■結果が分からなければ、それは実験です。


私事ですが、私は、小学校時代(5年生〜6年生)に、仮説実験授業という授業を体験しました。担当していたのは、5年生〜6年生の時の担任の先生でした。

この授業は、理科の教科書に沿った内容ではなく、担当教員が自主的に課題を設定し、生徒に結果を予想させるというものです(もちろん、担当教員は結果を知っています)。

選択肢形式の問題で、「ア、イ、ウ」や「A、B、C」で選択する形式になってい
ました。

問題は、教科書に載るような手緩い問題ではなく、とても小学生がまともに考えて答えの出る問題ではありませんでした。



■しかしながら、こちらとしては、選択肢から予想するだけで良いので、答えられないということはありませんでした。
何より、「えっ!?どうなるの?」という好奇心で一杯でした。


例えば、水面に1円玉をたくさん浮かして、そこに洗剤液を垂らすと、1円玉はどうなるか、という問題。

今ならば、「1円玉はすべて水の中に沈む(界面活性剤の働きによる)」と言えますが、小学生では難しいでしょう。

理科は殆どやらず、仮説実験授業ばかりでした(最低限のカリキュラムはこなしていたと思います)。



■「知らない」ということは、不安を掻き立てる。


私たちは、結果が分かっていると、安心するものです。明らかな結果が常に心のセーフティネットになっている、という点について、疑いはありません

しかし、「安心」はあれど、「楽しさ」はありません。
結果のわかった実験は、「実験」というより「確認」です。



■「わからない」ということを肯定してみると、意外な面白さを発見します。




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