2008/02/08号 【「する」けども貧弱】

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平成20年2月8日発行
頭脳エクササイズ型メールマガジン

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<第009号>
ウイット メッセンジャー 山口 正博
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■本日の一考                            

【「する」けども貧弱】

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■「どれにする?」「これにする」

このような会話は、日常、どこでも行われています。また、皆さんも、そして私も、このフレーズをよく使います。

これらの会話で、気づくことはありませんか?

言いたいことは、「動詞が貧弱になっている」という点です。つまり、我々は、人との会話の際、または、文章を書く際、名詞に依存しているということです。


■例を挙げましょう。
「お昼にする」
「お昼ご飯を食べる」

この2つの文ですが、意味はほぼ同じです。しかし、何か違和感を感じませんか。

「お昼にする」という表現は、私もよく使います(皆さんも使うはずです)。しかし、この表現には「時間軸」が抜けています。

「お昼ご飯を食べる」という表現は、「時間軸」が含まれています。なぜならば、「食べる」という表現が使われています。この表現を使うと、お昼ご飯を食べているイメージが湧いてきませんか。


■動詞とは、事物の動作・作用・状態・存在などを時間的に維持し、また時間的に変化していくものとしてとらえて表現する語、と定義されます。
(広辞苑 第5版参照)

つまり、状態や変化を時間的な軸を交えて表現するために、動詞は存在するのです。

「お昼にする」という言葉。無機質な感じがしませんか。

確かに、このような表現は合理的な表現です。無駄もありません。意味が通じれば、それで良いでは無いかとの指摘もあろうかと思います。しかし、イメージをもたらさない表現になってしまうということは確かです。


■他にも、例はあります。

「規制緩和をする」
「規制を緩和する」

「金融緩和をする」
「金融を緩和する」


■「点」で表現するか、「線」で表現するかの違いとも解釈できます。

無駄なくズバッと、表現してしまうか。(「点」の表現)

物事の流れをイメージさせる表現をするか。(「線」の表現)


どちらが良いという訳ではなく、違いがあるということを知ることで、我々の表現力に厚みができるのではないでしょうか。







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■【本日の雑感】

英語にも、代動詞の「Do」というものがあります。英語の場合は、前文ですでに使っている動詞を受けるために使います。

しかし、日本語の場合は、お互いの暗黙知を前提に、「〜する」「〜しておいて」「そうしたら?」などのように、いきなり「Do」のような表現を使う傾向があります。

皆さんの身近にも、たくさんあると思いますよ。


お読み頂き、ありがとうございます。次回の配信は、2月11日(月)です。
次回も、よろしくお願いします。

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